『踊る大捜査線』シリーズや『サマータイムマシーン・ブルース』などでお馴染みの本広克行監督による、押井守の原案『夢みる人』を実写映像化した最新作『ビューティフルドリーマー』。日本映画界の鬼才監督による野心的な企画と、若い才能たちの予測不能なケミストリーで創造する新レーベル『シネマラボ』第1弾でもある。
映画の舞台は、大学の映画研究会。映画を撮ったことがない部員たちが、映研に伝わるいわくつきの台本『夢みる人』の映画化に挑むところから始まる。撮ろうとすると必ず恐ろしい事態に見舞われる台本との言い伝え通り、部員たちは次々に予期せぬ困難に見舞われるという物語が展開されていく。
公開を前に先日、映研部員で劇中劇『夢みる人』の監督役を務めた主演の小川紗良、戦車のシーンに登場する美しすぎる元自衛官の肩書を持つかざり、『夢みる人』のヒロイン役を演じた福田愛依による会見が行われた。

(C) 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会

かざり
「夢と現実がふんわりとカオスになっている、なかなかない映画」と魅力をアピールしたのは、女性自衛官を演じたかざり。本作が初めての映画出演という。
「演技をしたことがなかったので正直、自衛隊の訓練より緊張しましたね。でも、楽しかったです。私のシーンは戦車が登場するので、声を張らないと聞こえないんですよ。戦車の音が大きくて。なので、声だけはしっかり張ろうと思って頑張りました」

(C) 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会

福田愛依
青いヴィッグを被ったヒロインを好演した福田愛依は、「池田純矢さんとのキスシーンみたいなのは何度か撮りました。どの角度がいい感じに見えるかとか、観ている側にうまく届けられているかとか考えて。初めてだったので、池田さんが緊張を解いてくださったり、監督のアドバイスによって撮り終えることができました」と撮影時のエピソードを語った。

(C) 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会

小川紗良
本作は完全な脚本を用いない、現場で口頭の打ち合わせでセリフを作り上げる即興スタイルによって撮影が行われたとのこと。
女優でありながら自身も映像作家でもある小川紗良は、「4日間ぐらい、映研部員の6人は稽古期間があったんです。でも、現場に入ってその他の人とやるとなると、まったく新しい気持ちになりましたね。全シーン、毎回新鮮さはありました」と振り返る。
「撮影時には予期せぬことがずっと起っているので、私たちは戸惑ったり笑いそうになったり。それがそのまま(映画に)出ていると思います。本広(監督)さんは狙ってやっていて、いい感じで本編に入っています」
そんな新鮮かつリアルな演技が繰り広げられている映画『ビューティフルドリーマー』。
11月6日(金)から、テアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて全国順次公開。
(撮影・文/菅田貴之)
映画『ビューティフルドリーマー』
出演:小川紗良 藤谷理子 神尾楓珠 内田倭史 ヒロシエリ 森田甘路 伊織もえ かざり 斎藤工 秋元才加 池田純矢 飯島寛騎 福田愛依 本保佳音 瀧川英次 齋藤潤 田部文珠香 升毅
監督:本広克行 原案:押井守『夢みる人』
脚本:守口悠介
キャラクター設定・構成:奥山雄太(ろりえ)横山翔一
脚本協力:高井浩子
製作:勝股英夫 石川光久 エグゼクティブプロデューサー:西山剛史 森下勝司
企画・プロデュース:穀田正仁 稲葉もも プロデューサー:雨無麻友子
アソシエイトプロデューサー:上久保友貴
宣伝プロデューサー:高原万平 撮影:川越一成 照明:木村伸 録音:倉貫雅矢
美術:相馬直樹 編集:岸野由佳子 サウンドデザイン:大河原将 VFXスーパーバイザー
:大見康裕 音楽:菅野祐悟 装飾:桑田真志 衣裳:中島エリカ ヘアメイク:堀奈津子
監督補:山口淳太 助監督:松田祐輔
制作プロダクション:LDS
製作:映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会
エイベックス・ピクチャーズ Production I.G 清栄コーポレーション ポニーキャニオン
配給:エイベックス・ピクチャーズ
(C) 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会