箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材して見えてきた、福島第一をめぐる真実。
2011年8月から開始された東京新聞の人気連載『ふくしま作業員日誌』に、片山夏子記者が大幅加筆して仕上げたルポルタージュ。発売後即、重版が決定!
「人類史でも未曾有の原発事故から9年、本書ほど『現場』に迫った記録はない」
青木理氏も大絶賛!
「嘘偽りのない9年間の生の声がいっぱい詰まった人間物語」
「福島第一の作業員関係では、決定版ではないか」
「書籍化を待っていた!」
発売後、読者からの声が続々と。

4号機5階(オペレーティングフロア)で使用済み核燃料プールから未使用の核燃料を取り出す作業員ら=2012年7月18日 写真:東京電力
【終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの声】
「誰かがやらなきゃらないなら俺が……」(47歳 下請け作業員)
「ゼネコンはいいなあ。俺らは原発以外仕事がないから、使い捨て」(35歳 カズマさん)
「自分は“高線量要員”だった」(45歳 下請け作業員)
「作業員が英雄視されたのなんて、事故後のほんの一瞬」(56歳 ヤマさん)
「地元では、東電社員になることは憧れだった」(30代 下請け作業員)
【内容】
水素爆発が何度も発生し、高い被ばくをする危険な場所で、命を賭してまで働くのはなぜなのか――2011年3月に起こった福島第一原発事故当初から、片山記者が抱えてきた疑問を胸に、作業員たちへの取材がはじまった。
高線量下で日当6500円、7次請け、8次請け……原発の多重下請け構造、政府の事故収束宣言とともに悪化する作業員たちの待遇、1日400トン生まれる汚染水との闘い、作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟……、作業員たちの生の声を9年間聞き続けて浮き彫りになった、福島第一をめぐる真実。
●解説 「小文字」を集めたルポルタージュ―― 青木理

2011年3月14日午前11時1分に水素爆発した3号機。写真はその2日後に白煙を上げる姿=同年3月16日 写真:東京電力
『ふくしま原発作業員日誌~イチエフの真実、9年間の記録』
著者:東京新聞記者 片山夏子
発売日:2020年2月20日
価格:本体1700円+税
仕様:四六判並製 464ページ
ISBN:978-4-02-251667-1
https://www.amazon.co.jp/dp/4022516674